平成22年度定時講演会

平成22年9月9日
講師 松瀬学(昭和58年卒・ノンフィクションライター)
演題 「早稲田スポーツと早稲田魂」

 平成22年定時講演会は「早稲田スポーツと早稲田魂」と題し、ノンフィクションライター松瀬学さんの講演です。
イチローや大相撲など、多岐にわたる分野での執筆に定評のある松瀬さんですが、当日は長年の取材経験の中から、とくに早稲田出身のスポーツ関係者を多数ピックアップし、本人たちから直接聞いた「あなたにとって早稲田魂とは?」という質問への回答を交えて、彼らの熱い生き様や素顔について、一層熱く語っていただきました。
 松瀬さんは、自身がラグビー部で接した「荒ぶる魂」の名伯楽、大西鐡之祐監督に「人の道を重んじ、フェアプレーに徹する」精神と「道理に従って速やかに決断する」準備と実践の重要性を学び、「イラクを駆け、日本を想い」イラクで凶弾に倒れたラグビー部出身の外交官、奥克彦氏には「早稲田魂とはノーブレス・オブリージュ」という言葉を聞いたと語ります。
 一方、再び栄光を取り戻しつつある早稲田スポーツの今日を喜びながらも、出席日数不足から退学を余儀なくされた福原愛選手を例に、スポーツ推薦制度の現実と抱える問題点について鋭く言及されました。
 最後に、さまざまな取材を経て松瀬さんが想う早稲田魂とは
・困難に打ち勝つこと、すなわち 「義」
・逃げないこと、すなわち 「勇気」
・他人を思いやる心、すなわち 「仁」  と話されましたが、居並ぶワセダOB一同納得の結論だったのではないでしょうか。
有名選手の魅力あふれるエピソードと、なにより松瀬さんのワセダ愛に溢れた語り口に引き込まれ、あっという間の1時間でした。



平成21年度定時講演会1
平成21年度定時講演会2
平成21年度定時講演会3

講演レジュメもご参照ください。

秋季講演会 講演レジュメ

(FileSize:3.12MB)


講師プロフィール

早稲田在学中は、福岡修猷館高校時代から続けたラグビー部で活躍。卒業後共同通信社入社。運動部記者として国内外の取材活動を行う。現在はスポーツをメインとしたノンフィクションライター、かたわら「早稲田学報」編集委員を務める。精力的な取材をベースに、新聞、雑誌(ナンバー、プレジデント、週刊朝日等)、WEB上に執筆。著書として「清宮革命・早稲田ラグビー再生」「匠道―イチローのグラブ、松井のバットを創る職人たち」など多数。目下の著作テーマは「藤本隆宏評伝」「女子ラグビー」「東京スカイツリー」「早慶戦」。
最新刊は11月発行予定の藤本隆宏評伝「武骨に泳ぐ」(カッパブックス)
人生のモットーは「感謝」


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